2006年 10月 26日
「建築設備士」って何ですか?
どうも。今日は「建築設備士」はどうなってしまうのか・・・、の続きです。 

平成18年10月24日、「建築士法等の一部改正案」が閣議決定されました。
今後、臨時国会に提出し、公布の日から起算して2年を超えない範囲内に施行される予定だそうです。

結局・・・、各協会・団体や個人が国交省にパプリックコメントや要望などを再三提出してきたにもかかわらず、
「すべて”一級建築士”が牛耳る」の方針は変わりませんでした。。。我々の声は届いたのか?

では、一級建築士のなかから”設備設計一級建築士”が誕生すると言う事が決定した今、前から言っている
”建築設備士”はホントにどうなっちゃうの!? という話です。。
巷では・・・、「役にたたなくなってしまった資格・・・」、「本来の設備の専門家達の立場は・・・」、
「いっそ、建築設備士(の資格)は廃止すると公表するべき。」など色々な声が聞かれます。


では、どのように我々設備設計の業務に影響がでてくるのか”個人的に”想像&シミュレーションしてみると・・・

まず、法改正後の「設備設計一級建築士」になり得る現在の一級建築士の想定数は・・・
         ↓
『一級建築士の登録数約32万人 × 1.1%(設備設計を担当しているといわれる割合)≒ 3,500人』 

↑で、その3,500人のうち”現役で”設備設計を行っていると思われる人数は、さらに少ない2,000人位(←根拠不明)
じゃないか?という数字も目にしました。
(余談ですが、登録一級建築士の6割以上が、年齢50歳~60歳台とのこと。。ずいぶん高齢なことで、トホホ)

ちなみに、「建築設備士」(国家資格)登録数は”3万5千人以上”です。。。
皮肉にも今日・・・、「平成18年建築設備士試験の合格者」が発表されています。。

さらに今回の改正で、その”設備設計一級建築士”になるには、「一級建築士として”5年以上”設備設計に
従事した後、”講習の課程を1年以内に終了”すること」が条件とのこと。
ってことは、過去5年以内の一級建築士取得者も”対象外”なわけですから・・・、新資格の対象者はさらに
450人~500人(試験の合格者の1.1%で年間90人~100人と仮定)減る事になると思います。。
私がその対象外の1人ですゎ・・・ボソ。資格取得前の実務経験もカウントする場合もあるのですが、、厳しいですなぁ。。

じゃあ何ですか?、私の周りの優秀な設備設計の専門家達は、来年の一級建築士試験に向けて猛勉強しますか?、
さらに建築図面を手書きで書く勉強をして、念願かなって一級建築士になり、さらにそれから5年間実務経験を積んで、
さらにその後1年以内に講習を受講して、そして晴れて6~7年後(←すべて順調に行って)に”設備設計一級建築士”
を取得しようと思いますか?アリエナイデショ?

今回の改正で、一定規模以上(←※1)の建物を設計する場合には、設備設計一級建築士が「設備関係規定への適合性」
を確認し当該設備設計図書にその旨を記載し、設備設計一級建築士である旨の表示をして記名及び押印しなければ
ならないとあります。

(※1)構造設計一級建築士は、高さが20mを超える鉄筋コンクリート造の建築物等の構造設計、
   設備設計一級建築士については、階数が3以上で床面積の合計が5000m2を超える建築物の設備設計。


という事はですよ、、マンションに限らず、ビルや介護施設に教育施設など、3階建て以上で5000m2を
超える建物の設計は、必ず”設備設計一級建築士”が図書の内容を確認(記名・押印)しなければならなくなるわけで。。

大手の設計事務所や建設会社などは、その手の人員もすぐに配備するのだろうけど、中小規模の設計事務所などは
どうするのだろう!?と素朴に思う。

中小の設計事務所は当然そのような人員を配置(常駐)できるわけはなく、「設備設計の適合性の確認」を
どこか(誰か)に頼まなくてはいけなくなる。

どこか(誰か)に頼むといっても、もともと少ない”設備設計一級建築士”が簡単にいるわけもなく困るでしょう。
そんな事務所のニーズに応えて、”とある方”たちが”設備設計(或いは構造設計)一級建築士”を常駐した
会社を作って、「設備・構造設計の適合性の確認」業務を行う会社を作るのでは?
あるいは、、”名義を貸し”。。。

そして、中小の設計事務所は「適合性の確認(記名・押印)」をそこに外注するようになるんじゃない?

って、どこかで聞いた話じゃん!?
それって、今回の耐震強度偽装問題で一躍有名になった、指定確認検査機関イーホー○ズ等と似たような立場じゃん・・・

それって言うのも、実際に設計業務を行っているもの達にとっては、今回の法改正後は設計・確認作業等に
今以上に手間(と時間と費用)のかかる話なんですよ。
それで同じ過ちを繰り返すことなく、違反建物が無くなることは当然良いことだが、業界の体質としてはその事に
よって設計者の手間・時間・費用が余計にかかろうが発注側はダ~レもそんな事は考慮してくれるはずが無い。
「法改正があったから、設計期間を伸ばしてくれますか?」、「設計料を多く払ってれますか?」、、絶対!絶対に
ありえません、この業界。
「前回○○円でできたんだから、今回はもっと安くなるだろう」とか、「どこどこは○○円でできたんだから、おたくは
もっと安くできるだろう」という業界です。

ってことで、時間もお金もすべて実務を行う我々技術者に負担がかかってくるわけです・・・

でですよ、、
仮に想像通りに、そのような設備/構造設計建築士を集めた会社(機関)ができたとして、、或いは現に存在する
会社がそのような業務を追加業務として、、「設備/構造設計の適合性の確認」業務を開始したとしますわ。

でだ、
またまた仮に問題が発生したとしますよね。。。当然二度と発生してはいけない事ですが・・・
世間は、「法律を改正したのに、建築業界は何をやっているんだ!」という事になりますよね、当然。


で、仮にですが、その問題を発見できなかった会社(正式には、代表の設備or構造設計一級建築士)がこう
発言するような気がします・・・
「通常の確認業務で問題を発見することは無理(困難)」と。。。 どこかで聞いたような言葉をね・・・

でもそうなった場合は・・・、今回の法改正では、適合性の確認ができていなかった「設備設計一級建築士”個人の責任”」
になるって事だよね。。それもどうかと・・・

な~んて、まさかそんなストーリーはあるわけ無いよね!?ねっ!? 。。。


参考「建築士法等の一部を改正する法律案について 〔国土交通省〕」 平成18年10月23日
  


話題はガラッ!っと変わり、昨晩のお坊ちゃまを携帯でパチリ♪。↓
眠くて、眠くて、、仕方ないけど、かろうじてソファーに座っている、夢ちゃん・・・(;´Д`)
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by w_tom | 2006-10-26 16:26 | おしごと


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